いよいよ最終日。5日目以後進む距離が減ったおかげで体調は万全、朝6時に出発する時には事故さえなければ完走できると気持ちも軽やかでした。最終日の予定は46.2㎞、歩いても十分たどり着ける距離です。
小浜は私は40年ほど前にドライブで来たことがあるくらいで知らなかったですが、鯖街道(および鯖街道ウルトラマラソン)の起点とのこと。鯖街道ミュージアムをはじめきれいに整備されていました。街中を抜けて海に出るとCP21:人魚の像。海沿いの区間は少しだけでしたが、気持ちが華やぎます。
小浜から高浜にかけては基本は国道沿い。原発のおかげか歩道のある走りやすい道が続きます。その後危険なトンネルを避けるため、舞鶴前の最後のCPであるCP22:松尾寺に向けて峠越えの道にそれます。やはり国道沿いより緑が多い道の方が楽しい! 延々と坂道を登っていくと集落が現れました。最寄りのコンビニから5㎞、集落内には店はなく、買い物に車が必須のこの場所での暮らし、自然環境は豊かでも自分には想像つきません。
松尾寺は、西国三十三所第29番札所とのことで立派なお寺。残念ながら本堂は改修工事中でしたが、ご本尊様が馬頭観世音菩薩様、交通安全にご利益があるとのことなのでここまでのレースでの無事を報告し、御礼させていただきました。
この松尾寺に入る道の前後はなぜかコンビニにミニストップが多い。ミニストップといえばソフトクリーム!ということで暑くなったこの日、ソフトクリームで暑さをしのがせてもらいました。
そうこうするうちに舞鶴の市街が近づいてくると、気持ちもウキウキ。我慢できなくなって少しですが走り始めました。毎日の距離が短いので走ろうと思えば走れるけれど、体中のバネが全く効かない状態。ドスドスドスってなって段差や下り坂の衝撃で故障しそうだったので、早歩きに切り替え。
舞鶴市内では東舞鶴駅から先は独自ルート、赤煉瓦などは通らず線路沿いにショートカットしてゴールの西舞鶴に向かいました。そして16時39分07秒にゴール!スタートから227時間4分40秒かかりました。4日目の雨と寒さと逆風で心折れてリタイア寸前までいっただけに今回はゴールできて本当に嬉しかった!
早速宿のルートインで風呂と洗濯をして、外に着て行ける服を確保してゴールの祝宴へ。舞鶴産の魚だけを使うというこだわりの店で刺し盛り、天ぷら盛り合わせに更に寿司も。日本酒もこの日は無礼講で^^ うん、本当にうまかった! 「魚菜もも」さん、地元のお客さんがついていてすぐ満員になるので予約がおすすめです。
おいしくて気持ちよく飲みすぎて、レース中は一度も使わなかったロキソニンを二日酔いの頭痛で使ったのは内緒です。
翌日は舞鶴観光。駅前の観光案内所で電動自転車を借りました。この自転車、使用は西舞鶴限定とのことで、東舞鶴までは行けないのでご注意を。まあ私はレースの翌日、使う体力が残っていなかったので西舞鶴内だけで十分でしたが。
西舞鶴観光を午前中に終わらせて、駅前でお昼ご飯を食べて京都経由でわが家へ。結局前泊と後泊を含めて11泊12日。長い旅路が終わりました。
スポーツエイド・ジャパンさんの公式発表では534.6㎞に対し、私のGPSログの合計で555.98㎞。今回レースということでコンビニや店でGPSを止めていなかったので、毎回店に入るたびに300m~500mの距離がGPS迷いで加算されていました。実際の走行距離はほぼSAJさん通りか少し短めだと思います。特に初日と10日目にSAJ公式コース以外で少し距離を稼ぎ、逆に国道を通らず旧道を通って安心と楽しさを得る代わりに少し距離を増やした部分もありました。
終わってみればやっぱり本州縦断フットレースは旅でした。風景、気候、食べ物とその時の苦労や痛みが合わさった記憶が心に残っています。とにかく10日間充実していました。
この日のGPSログ
https://1drv.ms/u/c/f7799349c7a38068/EapabFzXI2VGgQnoWZ6tY3ABnHKELJl6H4M9i7AY1IG3Sw?e=ddi0kX